最近に家族を亡くした立場には胸がつまる物語だ。死んだ人間自身がなにか伝えたいことがあったわけではない。ただ残されたものとして、なんでもよいから伝えて欲しかったことがあるのだと思い知る。
この映画では主人公の霊媒師を通して、それらが提示されるのだけど。それは本心でなくても構わない。あのときこう言ってほしかった、こうして欲しかった。突然に死んでいなければきっとそうしてくれるはずだった。それさえ納得できれば、自分は迷いなく生きていけるのだ。残されたものにとって心の整理の問題である。
他人の過去を霊視することが仕事だった主人公が、ラストシーンで初めて自分の未来を思い描く。妄想のとおりにはいかないけど、自然に手が触れ合って共鳴する瞬間がとても好きだ。
自分が主演しない監督作品では琴線に触れてくる、イーストウッドである。
この映画では主人公の霊媒師を通して、それらが提示されるのだけど。それは本心でなくても構わない。あのときこう言ってほしかった、こうして欲しかった。突然に死んでいなければきっとそうしてくれるはずだった。それさえ納得できれば、自分は迷いなく生きていけるのだ。残されたものにとって心の整理の問題である。
他人の過去を霊視することが仕事だった主人公が、ラストシーンで初めて自分の未来を思い描く。妄想のとおりにはいかないけど、自然に手が触れ合って共鳴する瞬間がとても好きだ。
自分が主演しない監督作品では琴線に触れてくる、イーストウッドである。
ゾンビ映画ってこんなに楽しかったのか、と思える1本だった。例えば「バイオハザード」のグロと悲壮感(とミラジョボ)に耐えられず、ゾンビは苦手と思っていた。本作は内蔵を引きちぎったり奪いあうシーンもあるのに笑えるのは、主人公があまりにダメなオタクだからだ。
引き込こもりの青年は、ネットで鍛えぬかれたゲーム感覚によりゾンビの被害から生き残る。世界の終わりにきてオタク生活が役立つ、という妄想が実現されてしまったのだ。アニメを取り入れた映像や、まさかのラブ展開も楽しい。 コメディが似合うアビゲイル・ブレズリンがスパイス出してる。そしてなんといっても、ハリウッド・スター本人によるあの役である。嬉しいのは、映画の中の人だけではな いはずだ。
最寄りの映画館でたまたまリバイバルを見たものの、童貞少年のアイゼンバーグが、まさかアカデミー賞候補の「ソーシャル・ネットワーク」で主演を演じるとは(童貞にはかわりないけど)。
引き込こもりの青年は、ネットで鍛えぬかれたゲーム感覚によりゾンビの被害から生き残る。世界の終わりにきてオタク生活が役立つ、という妄想が実現されてしまったのだ。アニメを取り入れた映像や、まさかのラブ展開も楽しい。 コメディが似合うアビゲイル・ブレズリンがスパイス出してる。そしてなんといっても、ハリウッド・スター本人によるあの役である。嬉しいのは、映画の中の人だけではな いはずだ。
最寄りの映画館でたまたまリバイバルを見たものの、童貞少年のアイゼンバーグが、まさかアカデミー賞候補の「ソーシャル・ネットワーク」で主演を演じるとは(童貞にはかわりないけど)。
大好きなミシェル・ゴンドリー監督の新作はリメークものの3D映画である。ただし元ネタは未見だ。緑色のポスターが気持ち悪いのか、主役二人はパッとしないし、華をそえるであろうキャメロン・ディアスのポーズに無理が見える。架空のヒーローを自ら祭りあげ活躍する設定は、前日にみた「キック・アス」
に酷似しているため、どうしても比べてしまう。となるとオジさん、オバさんチームが勝てるはずもない。
ゴンドリーっぽい凝った映像はあるものの、3Dであることはどうでもよかったのが残念。 吹き替えは一歩間違うと間の悪いコントに見えちゃうから、それも悪かった。
ゴンドリーっぽい凝った映像はあるものの、3Dであることはどうでもよかったのが残念。 吹き替えは一歩間違うと間の悪いコントに見えちゃうから、それも悪かった。
ヒットガール最強!
とっつきにくそうなアメコミ系に見えて興味が沸かなかったものの、評判につられて観に行ったらかなり楽しめた。B級映画ながらアクション、特撮ともに気合が感じられる。ヒーローを模したコスプレっぽい衣装に反して、ポーズが決まるとやたらかっこ良く見える。美少女戦士の誕生秘話を描いた 3D風アメコミ風解説もイカしてる。
それにしても美少女の父親がニコラス・ケイジとはなんと切ないのか!復讐劇とはいえこの親子のやりかたは容赦なく、残忍だ。2人の前に、人はゴミのように死んでいく。最強に見えてもヒロインは子供だから、ピンチになるとジャジャーン!とオタクが登場しちゃうところが現代的なの。なよっちくってもガジェットがあれば強くなれるっていうのは、オタクのあこがれなんだろうね。
なにもかもがスカッとして、あんなに気持ちよく映画館をでたのは久しぶりの1本だった。まだ 2月にして、今年のいちばん面白い映画が決定か。
とっつきにくそうなアメコミ系に見えて興味が沸かなかったものの、評判につられて観に行ったらかなり楽しめた。B級映画ながらアクション、特撮ともに気合が感じられる。ヒーローを模したコスプレっぽい衣装に反して、ポーズが決まるとやたらかっこ良く見える。美少女戦士の誕生秘話を描いた 3D風アメコミ風解説もイカしてる。
それにしても美少女の父親がニコラス・ケイジとはなんと切ないのか!復讐劇とはいえこの親子のやりかたは容赦なく、残忍だ。2人の前に、人はゴミのように死んでいく。最強に見えてもヒロインは子供だから、ピンチになるとジャジャーン!とオタクが登場しちゃうところが現代的なの。なよっちくってもガジェットがあれば強くなれるっていうのは、オタクのあこがれなんだろうね。
なにもかもがスカッとして、あんなに気持ちよく映画館をでたのは久しぶりの1本だった。まだ 2月にして、今年のいちばん面白い映画が決定か。
アメリカ発のSNSに興味は薄いものの、話題作ということで観に行った。
主人公は今でも若くて実在の人物だけど、オタクの代表といわんばかりの描き方をされている。一方的に自説をまくしたててガールフレンドに振られる、冒頭のシーンは分かりやすい。失恋を原動力とし「ネットの世界ではこんなにすごいオレ様を見せてやる!」の一念で突き進み、Facebookが世界に認知されるまでのストーリーである。
もちろん思いついたことをすぐにサービスとして実現できるのは、才能とセンスあってのことだけど。友達に訴訟を起こされても、同僚が打ち上げパーティをやろうとも感情の起伏は乏しい。どうすればよりよいサービスを提供できるか?それも自分が満足するために...だけが頭にある。このような成功もあり、という時代を反映したものなのか。
アカデミー賞の有力候補になっているほどの良さは、分からない。
主人公は今でも若くて実在の人物だけど、オタクの代表といわんばかりの描き方をされている。一方的に自説をまくしたててガールフレンドに振られる、冒頭のシーンは分かりやすい。失恋を原動力とし「ネットの世界ではこんなにすごいオレ様を見せてやる!」の一念で突き進み、Facebookが世界に認知されるまでのストーリーである。
もちろん思いついたことをすぐにサービスとして実現できるのは、才能とセンスあってのことだけど。友達に訴訟を起こされても、同僚が打ち上げパーティをやろうとも感情の起伏は乏しい。どうすればよりよいサービスを提供できるか?それも自分が満足するために...だけが頭にある。このような成功もあり、という時代を反映したものなのか。
アカデミー賞の有力候補になっているほどの良さは、分からない。
ヒロイン役の歌姫クリスティーナ・アレギラが、とにかくはじけてる。歌もダンスもいいし、自信にあふれたセクシーさがある。劇中ではただ持ってうまれた才能と運だけで突き進み、なんの努力もせずに栄光をを得たように見える。地方出身の女性が、ショーの花型として歌って踊るのが見せ場なのだから、仕方がないか。
自分とはまったく関連のない世界であるのに、見てて元気が湧いてくる。頭をからっぽにして楽しめる、ミュージカル風もたまにはいいね。
自分とはまったく関連のない世界であるのに、見てて元気が湧いてくる。頭をからっぽにして楽しめる、ミュージカル風もたまにはいいね。
年明け早々にトルナトーレ監督を見る、というのは楽しみだった。
それにしても、少年から青年時代、成人して結婚して家庭をもち...というシチリアを舞台にした男の一生はあまりに平凡だった。誰もが期待しているであろうニューシネマパラ ダイスのもうひとつの世界をもう一度しつこく、もし都会に行かなければの設定でやってしまったように見える。イタリア人にはグッと来る物語なのだろうか。
クライマックスといえば妻との出会いぐらい。政治方面に進むもぱっとしないし、イタリア男といえどもマフィアでなければ劇的でもない。ただ、どんなときも家族に囲まれている、それが言いたかった映画と思う。
それにしても、少年から青年時代、成人して結婚して家庭をもち...というシチリアを舞台にした男の一生はあまりに平凡だった。誰もが期待しているであろうニューシネマパラ ダイスのもうひとつの世界をもう一度しつこく、もし都会に行かなければの設定でやってしまったように見える。イタリア人にはグッと来る物語なのだろうか。
クライマックスといえば妻との出会いぐらい。政治方面に進むもぱっとしないし、イタリア男といえどもマフィアでなければ劇的でもない。ただ、どんなときも家族に囲まれている、それが言いたかった映画と思う。
高崎という中途半端な郊外を舞台にしたなかで、出会いと別れと再生が描かれる。
酒と女に溺れるダメ男を演じている成宮寛貴は、「リービング・ラスベガス」のニコラス・ケイジを思わせる酩酊ぶりで、落ちるだけ落ちてゆく。元気がとりえのイケメンという成宮のイメージが崩された。そして、年上の女性ゆえのつっぱりが出てる内田有紀がいじらしい。ここまで弱くならないと素直になれない女である。
ロマンチックと程遠いのに、せつない。
吹割の滝を見に行かねば!
酒と女に溺れるダメ男を演じている成宮寛貴は、「リービング・ラスベガス」のニコラス・ケイジを思わせる酩酊ぶりで、落ちるだけ落ちてゆく。元気がとりえのイケメンという成宮のイメージが崩された。そして、年上の女性ゆえのつっぱりが出てる内田有紀がいじらしい。ここまで弱くならないと素直になれない女である。
ロマンチックと程遠いのに、せつない。
吹割の滝を見に行かねば!
北のある街での静かな暮らしをオムニバス形式で描く。職を失った若者や、妻子に見向きもされなくなった夫、立退きを拒む老女など、それぞれ事情をかかえた家族が、わずかに交差しながら登場する。
架空の街という設定のロケを函館で行っている。函館山のロープウェイや路面電車、ドッグなど、ガイドブックに出ているような場所を描写しつつも、それらが乾いて冷たいものに見えてくる。都会と比べて地方の生活には温かみがあるのではと思っていたが、そうでもないのか。ざわめきや明かりがないぶん、よけい寂しくさえ見える。今年最後に見るにしてはあまりにやるせない映画だった。年末の物語というのもあるだろう。
観終わるまで分からなかった加瀬亮、あんなにヤな人間を演じることができるのか。
架空の街という設定のロケを函館で行っている。函館山のロープウェイや路面電車、ドッグなど、ガイドブックに出ているような場所を描写しつつも、それらが乾いて冷たいものに見えてくる。都会と比べて地方の生活には温かみがあるのではと思っていたが、そうでもないのか。ざわめきや明かりがないぶん、よけい寂しくさえ見える。今年最後に見るにしてはあまりにやるせない映画だった。年末の物語というのもあるだろう。
観終わるまで分からなかった加瀬亮、あんなにヤな人間を演じることができるのか。
男の都合の良さだけが印象的な原作は、あまり好きになれなかった。とはいえ優柔不断なワタナベに松ケンという配役はぴったりというほかなく、楽しみにしていた。常に思いつめた表情でセリフは哲学的なくせに、実際にすることは射精ばかりではないか?まぁそこは村上春樹だし、松ケンがやるから許せちゃうんだけど。
重苦しい世界の中でひとりイキイキと描かれる緑は好きだ。おしゃれで料理がうまく、生を感じさせる存在となっている。映画ではその魅力が薄れているのが残念だ。配役が新人だったためか直子役の菊地凛子がうますぎたのか、ワタナベをもさしおいて完全に直子の物語になっていた。だからよけいにとりとめのない物語になっているものの、直子の心象風景ともとれる森や海、雨や雪、色彩を落とした描写が美しい。
重苦しい世界の中でひとりイキイキと描かれる緑は好きだ。おしゃれで料理がうまく、生を感じさせる存在となっている。映画ではその魅力が薄れているのが残念だ。配役が新人だったためか直子役の菊地凛子がうますぎたのか、ワタナベをもさしおいて完全に直子の物語になっていた。だからよけいにとりとめのない物語になっているものの、直子の心象風景ともとれる森や海、雨や雪、色彩を落とした描写が美しい。
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