2010年5月アーカイブ

ソ連の時代に活躍しながらも負け犬の生活をおくるかつての芸術家たちが、現代のパリへデビューしようと奮起するクラシックドラマだ。「のだめ」の成功がなければ、上映されなかったのでは?と思ってしまう地味映画である。
おじさんおばさんが手段を選ばない様子には、あきれるばかりだ。法を犯してまでパリに渡ったというのに観光に夢中で、演奏家として情熱のかけらも見えない。だから這い上がれないのだ思えるエピソードばかりで、中盤ダレてしまった。そのなかで、いくら映画とはいえあの奇跡があったのは「のだめ」以上にありえない。泣けるのはチャイコフスキーの素晴らしさゆえか、メラニー・ロランの美しさゆえか。
コメディタッチでここまできたのに、ラストの演奏で冷戦に翻弄された過去をはさんできたのがうまずぎる。どんなにドラマチック仕立てであろうが、とにかく立ち上がってブラボーと言いたくなった。

それにしても、あのパスポートで世界ツアーできるの?
ギリシャ神話のなかでペルセウスがアンドロメダを救うくだりが中心となっており、そこそこ楽しめた。指輪物語のように困難が待ち受ける旅を、フォースで切り抜けるような展開は、見所いっぱいでありながらコンパクトにまとまっている。3Dでみれは良かったと思うぐらにに迫力もあった。
髪だけでなく下半身までもが蛇になっているメドゥーサは、首を落とすにはしのびないほど美しい。

冒頭のミュージカルからわくわくさせられた。元ネタとなるテレビ番組を知らないながらも、けっこう楽しる。中年男がアイドルを演じたり、大人の女性が小学生を演じたり、ごっこ遊びのようなノリもここまでアホらしく極まると、見ていて面白いものだ。お笑いとは縁遠い俳優たちが、まじめに演じているのものポイントだろう。
ここはぜひ、あの父の物語も見せてほしい。
初めてみるゼブラーマンだが、主人公が記憶喪失のため前作の説明が入るのは助かった。設定はむちゃくちゃで、どこまでもチープに突き進む。シリアスなのかと思えば、肝心な場面でしょうもないギャグと、反応に困る。ハリボテのような衣装はB級感を出すためなのか、予算がないのか謎のままだ。
どうしても目が行ってしまうのは、時をかけるさわやかぶりを見たばかりの仲里依紗だ。キワモノキャラクターをを照れもなく演じきったのは見事。
ラストもアホらしくていい。
「か~わのそこから~、こ~んに・ち・わ~」 予告を見たときから、この歌が忘れられなくなっていた。自分に与えられた場所で、生きていこうとする女の決断が込められている。
「私なんてしょせん中の下だから」が口癖の主人公は、OL時代のイジメ、男運のなさ、父の病気などふりかる不運に抵抗するでもなく「しょうがない」とやりすごしていた。それらを受け止め、前向きに生きようとしたときに生まれたのが、彼女が継ぐことになったシジミ工場の社歌だ。しょうがないから頑張んないと、前に進まない。ほんの少しでも、できることから自分を変えてみたらいいんだ。

満島ひかりが光ってる!
婚約発表の最中に、ウサギの穴へ迷い込む。大人になったアリスの実写版は、ティム・バートンらしい題材で期待が高まる。幻想的なセットや衣装が楽しい。アリスをはじめ、出てく人物や動物もヘンなのばかりだ。ニカーッと笑うチェシャ猫がふわふわで欲しくなる。
もともと言葉遊びを楽しむお話で、この映画のセリフにもそれがふんだんに盛り込まれている。その面白さが分からず棒読みに聞こえてしまうのは、言語や文化の違いゆえか。
冒険の末にラスボスに一人で立ち向かわねばならいという、RPGのような展開は物足りない。それが3Dである必要はあったのか。途中から慣れたのか、どうでもよくなってしまったのが残念だ。

3D映画の公開が目白押しだけど料金高いしこれからは通常版でいっか...と思わせてくれた1本だった。

乳房や指など人体が無くしたパーツを作る仕事によって人の心の隙間を埋めながらも、自分自信の心のカケラを求めようとする。乙女の記号がそこらじゅうにちりばめられている、桜沢エリカ原作の映画だ。
一途でわがままな女の子たちを描く漫画は好きだったけど、この中に出てくるまっすぐすぎるリコの瞳を見ているのは疲れてしまった。思ったことをあまりに口にしすぎる。一方、リコの愛を受け入れるハルは、同性愛とダメ男の間で悩む様子もなく自分の気持を出すこともなく、ダラダラとした学生生活を過ごす。
共感できない自分はピュアじゃなくなったってことなのか。