コミュニティの楽しさとライブ感を伝えられたか? WordCamp Tokyo 2017 撮影スタッフの2日間

2017年9月16-17(土・日)東京は西新宿で行われたWordCamp Tokyo 2017で、写真撮影を担当した。
WordCamp は世界各地で行われているWordPressの公式イベントであり、対象はデザイナー、エンジニア、ブロガー、マーケターなどさまざまだ。今回の東京では来場者1000人以上、ボランティアの運営スタッフ100人、という大きなイベントになった。

撮影スタッフは7名

撮影スタッフは、実行委員のなかで過去に撮影経験のある2人にまず依頼があった。次に直前に募集した当日スタッフから4人、さらにスポンサーチームから1人、合計7人で望んだ。
WordPressのコミュニティはもともと女性が多く、撮影スタッフも女性が積極的に入ってくれた。

課題

撮影のメインはセッションだ。
他には、テーマにそって話したり質問を受けるディスカッション(AMA )、ユーザーどうしで悩みを話し合ったり解決しあうアンカンファレンス、レクリエーションとして人気白熱のワードプレスカルタ大会、さらにスポンサーブースが20社ほどある。会場の雰囲気もはずせない。

広報で使える写真

実行委員会からは事前に、必要な写真のイメージを伝えられた。写真は登壇者に渡すだけでなく、次回のイベントで広報に使われるためだ。
要望として、イベントの特徴や雰囲気を伝える、個人を特定しない、ブログに使いやすい写真、というものがあった。

公式ブログで「カルタ大会」の紹介
公式ブログで「カルタ大会」の紹介

あたりまえのことに思えるも、なんの心構えもなしに写真を撮っていると、どうしても登壇者のアップ、知り合いの記念写真ばかりになってしまいがちだ。今までなかなかできていなかったので、念のためスタッフ同士でイメージを共有した。

シフトを組む

タイムテーブルとにらめっこしながら、撮影シフトを組む。
当日は5つのトラックが同時進行しつつ、さらにカルタ大会が行われている。昼休みにもランチを食べながらセッションを聞く企画がある、ということは休憩をとるのも難しくなりそうだ。
カメラマンが7人いるのだから1人がひと部屋づつ受け持てばよさそうだが、カメラマンによってムラが出るのでは?と意見があがった。昨年までとは違うシフトにしてみようと、なんとか対策をねった。

当日はシフト表がすべて

カメラマンの腕がわからないため、単純に高そうな機材から広い部屋に配置した。
次に余裕があったら同じ時間帯の他の部屋に移動することにした。1セッションに前半、後半と入れ替わり2名が入るようにするのだ。カメラマンが出たり入ったりはうるさいものの、もしトラブルがあったとしても必ずだれかが撮っている、という安心感があった。

写真撮影のシフト表
写真撮影のシフト表

当日は8時半に集合、初対面のスタッフもいるので顔合わせした。「撮影スタッフ」の腕章を受取ると、すぐに撮影に向かう。シフト表を前もって共有していたので、ここはスムーズにできた。

撮影開始

お客さんが入る前に会場の配置を把握しながら、グッズ、飾り付けなどどんどんおさていく。10時に開会式、そのあとすぐにセッションが始まる。

人気キャラクター「わぷー」グッズ
人気キャラクター「わぷー」グッズ

セッション

WordCampに登壇する方は関西や九州、北海道、海外からもやってくるので、前夜祭に招く習慣がある。そこで「明日は撮影担当で〜す」というと、すごく期待されてしまった。登壇者は「そろそろプロフィール写真を変えたいな」「マイクを持ってる写真が欲しいな」「なんならろくろを回しますよ」と言ってくれる。

セッションルーム
セッションルーム

写真を仕上げる際に、登壇者の顔とスライドが写っているようにした。Lightroomの円形フィルターを使って人物を明るく、スライドをクッキリと暗く、自分なりの工夫を凝らす。

どこから狙うべきか?

私は望遠レンズを持っていないので、最前列で身をかがめながら登壇者を狙っていた。結果…登壇者の顔がローアングルになってしまった。同じシーンを望遠レンズでうまく撮ってくれたスタッフもいるので、2人体制はやはり心強かった。

ローアングルすぎた
ローアングルすぎた

AMA

Ask Me Anythingというディスカッションの部屋。
「ふだんはこんなことやってるけどなんか質問 ある?」に対して、お客さんが質問するとざっくばらんに答えてくれる。内容がリアルなので動画撮影はNG、写真だけOKだった。

アンカンファレンス

ユーザーどうしで悩みを話し合ったり、解決しあう部屋だ。
ネットや書籍に情報はいくらでもあるけど「本当はみんなどうやってるのかな?」と集まって意見を交わす。こういうとき参加者は直接写さず(ぼかしたり)、ホワイトボードや手元を狙ったりする。スタッフTシャツを着ている人は撮影OKだ。

メモ、ホワイトボード
メモ、ホワイトボード

スポンサーブース

大きな会場を借りてのイベントということで、たくさんのスポンサーさんにお世話になっている。ノベルティを撮らせてもらったり、ポーズをしてくれるとなんだか嬉しい。撮った写真は、イベント後のお礼メールに添付する。

会場

たくさんのお客さんがきてくれてにぎわっているかんじや、セッションルームの広さを撮る。お客さんの顔ははっきりしないように注意する。

会場のにぎわい
会場のにぎわい

懇親会

この日は同じ会場で懇親会があった。「かんぱーい!」の瞬間は難しい。タイミングを逃してしまったら近くの人にお願いして、「乾杯」ショットをつくっていただいてもいい。
参加者どうし交流するなか、LT(ライトニングトーク)大会も行われた。こういうときはカメラを持っていると前で聞くことができる。

集合写真

WordCampの撮影スタッフが決まったころちょうど、IT業界のイベントで撮影スタッフをやっている人たちのノウハウ共有カンファレンスカメラマンカンファレンスに参加した。そのときの話をふまえて、集合写真は「ギュッとよせたい」「ポーズを揃えたい」「ストロボをバウンスしてきれいに」など考えがあったものの、思うようにいかず。ポーズは中途半端で、オレンジ色の写真になってしまった。

失敗!
失敗!
Lightroomで色かぶりを修正。
Lightroomで色かぶりを修正。

コントリビューターデイ

2日目はコントリビューターデイが開催された。
WordPressのテーマやプラグインを作ったり、ドキュメントを翻訳したり、地域のコミュニティを立ち上げようと会議をしたり。自分たちの手でWordPressをよりよくする日だ。みなさんWordPressが大好きで、とても熱心なのだ。

コントリビューターデイ
コントリビューターデイ

参加者全員で集合写真を撮った。
部屋の角に集まって「バッチリ」と言いたいものの、右下の机がおもいっきり邪魔になっていた。現場では焦って見えていない。

wct2017c-contributor-day

写真の整理

翌日は撮った写真の整理と現像をして、 写真共有サービス30days Albumにアップロードした。7人で撮った写真を集めると、時系列に並ぶ。自分が撮影してた時間に、他の部屋はこんなふうだったの?なんてわかって、あとから見る楽しみもある。
このなかから実行委員会がセレクトしてFlickrで公開する予定があるものの、準備中である。

イベントの写真はあることが大事と思ってる。たとえヘタだったとしても撮った写真がみなさんの手元に届かないとは残念…ライブ感は伝えられなかった。

今後の課題

・枚数のコントロールができるといい
・登壇者が複数の場合の集合写真が欲しい
・イベント中に写真を配信したい

足りないのはカメラマンの数なのか?テクニックなのか?スタミナもなければ!
もっとうまくなりたい!

カンファレンスカメラマンカンファレンス #2で発表しました。

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